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健康ワンポイントアドバイス
適応障害
　適応障害とは、退職・職場環境の変化・離婚・失恋・解雇などの生活上での事件が心理的ストレスとなって生じる反応です。このようなストレスは、日常誰にでも起こり得ますが、大多数の人は一時的に落ち込むようなことがあっても立ち直っています。ところが、ストレスが過剰なときや個人がストレスに対して過敏になっているときに、このバランスが崩れてさまざまな障害をきたすようになります。この障害の発症については、個人要因が大きく関係していますが、ストレスがなければこの障害は起らなかったと考えられています。
　症状は多彩で、不安・憂うつ・過敏などの精神症状と、頭痛・不眠などの身体症状があります。そして悪化していくと、引きこもってうつ状態になることもあります。
　治療は、原因となっているストレスを軽減することが第一です。そして、適応しやすい環境に整えることや、場合によってはしばらく休職・休学をして休養することが必要です。また、心理的葛藤に関しては、カウンセリングを受け、不安・うつ症状には抗不安・抗うつ薬などを投与する薬物療法が必要な場合もあります。
　生活上の注意点と予防方法としては、新しい環境に適応するために適度に休養をとったり、気分転換を心掛けたりして、日頃からストレスをためないような生活を工夫することが必要です。また、適切な相談相手をもつことも必要ですが、身近にいなければ精神科や心療内科を受診してください。
2013年9月1日発行 第1697号