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健康ワンポイントアドバイス
統合失調症
 普段私たちは耳や目などから得られた情報を、頭の中で何気なく整理しています。ところがこの病気になると、実際には聞こえない音が聞こえたり(幻聴)、まわりからねらわれている(被害妄想)と思い込んだりして、頭の中で情報をうまくまとめる(統合する)ことができなくなります。
 幻聴の内容は、悪口や文句、自分の考えが聞こえるなどの不快なものから、ついつい笑ってしまう冗談まで様々です。本人には普通の喋り声と全く同じように聞こえますので、「死ね」と命令されたと思い込んで、自殺してしまう方がいるほどです。また、「妄想」とは訂正できない間違った思い込みのことで、その内容は、周囲からねらわれているとか、大切な人が浮気しているとか、自分は実は皇室の出身だなど様々です。
 これらの症状は頭の中で生じているので、初期には気付かれにくいです。独りごとや、クスクス笑い、ビクビクした振る舞いや、自分の世界に入り込んだり、落ち込んだり、逆に急に興奮したりといったいつもと違う態度が表れてはじめて気付かれます。本人も病気だとは気付いていないので治療が遅れてしまう事もよくあります。この病気は人口100人あたり一人弱の頻度で見られ、それほど稀な病気ではありません。病気の原因はまだわかっていませんが、ドーパミンという脳内物質などを調節するお薬が有効なことがわかっています。「一生治らない病気」と思っている方もいますが、最近ではお薬も改良され、通院治療でよくなる人も増えています。ただ、再発する度に薬が効きにくくなる傾向があるので、多くの方に年を単位とする服薬が必要になります。治療が可能な病気ですので、ご心配があれば精神科にご相談ください。
2013年2月1日発行 第1675号