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ワンポイントアドバイス
現在の喘息治療について
1960年代に、気管支喘息が気道のアレルギー性の慢性炎症であることが指摘され始めました。日本でも、1978年から治療薬に炎症をおさえる吸入ステロイド剤が発売されるようになり、喘息の治療は飛躍的に進歩しました。
1998年には、抗炎症作用の強いドライパウダー式の吸入ステロイドが発売され、患者の症状や死亡率がかなり改善されました。最近では、吸入ステロイドと気管支拡張剤を合わせた薬が発売され、治療もより容易になっています。国内の気管支喘息の年間死亡者数は1995年に7,253人、2000年に4,473人、2004年には3,283人と年々減少しています。
現在の治療では、喘息が不安定な時期は吸入ステロイドと気管支拡張剤、それに喘息特有のアレルギーを抑えるロイコトリエン拮抗(きっこう)薬や以前からあるテオフィリン製剤を使います。テオフィリン製剤は人種によって効果に差がありますが、日本人には比較的効果があります。ただし、乳幼児は発熱を伴う喘息時に使用すると、まれに痙攣(けいれん)を起こすことがあるので、発熱時は使用を控える必要があります。喘息の改善にあわせて、2~3か月の間隔でお薬を減らしていき、最終的には吸入ステロイドのみでコントロールします。
気管支が拡張して喘息の症状が治まっていても、気管支粘膜の気道炎症はすぐには改善しません。炎症を残したまま治療をやめてしまうと、風邪を引いた時などに再度発作が起こり、これを繰り返すうちに気道がだんだん狭くなり重症化してしまいます。このため、長期にわたって吸入ステロイド剤を使用することが必要です。
2012年12月1日発行 第1669号