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健康ワンポイントアドバイス
関節リウマチ
 関節リウマチは関節を構成する滑膜という組織に炎症が起きて関節の痛みや腫れを起こす病気です。日本人では人口の約0.5%、70~80万人くらいの患者さんがいると言われており、女性に多く見られます。
 関節リウマチの真の原因はまだ解明されていませんが、「生物学的製剤」の登場により、ここ10年で関節リウマチの治療が飛躍的に進歩しました。以前は発症してからゆっくりと関節の変形が進行する慢性疾患と思われていましたが、いろいろな研究により、発症して早期の特に2年以内に最も症状が進行することがわかり、なるべく早い段階から関節破壊を抑えることが重要になってきました。
 病気の原因の研究が進み、様々な免疫細胞やそれらから産生されるサイトカイン(細胞から分泌されるタンパク質の一種で、他の細胞に伝える働きがあります)が炎症に関与することが明らかになりました。「生物学的製剤」は炎症性サイトカインを標的とした薬で現在6種類の薬が関節リウマチの治療に使われています。これらの薬により病気の進行を止めることが夢ではなくなりました。
 それに伴い、関節リウマチの治療目標も、以前の「痛みを抑える治療」から「寛解(病気の症状が消失する)を目指す治療」に変化してきました。
 ただし、薬物療法の発達によって多くの患者さんに寛解導入できるようになった一方で、生物学的製剤などの強力な抗リウマチ薬を使用しても病気の進行を止められない方も存在します。すでに関節破壊を生じて機能障害を認めている患者さんには、手術により関節機能の回復を図ることも選択肢の一つとしてあります。
これらの治療の併用により、これまでに数多くの患者さんを苦しませてきた関節リウマチも克服出来る病気になる可能性があります。
2012年5月1日発行 第1648号