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ガンマナイフ
ガンマナイフは、コバルト60という金属から放出される放射線(ガンマ線)を用いた、主に頭部の病変に対して行う放射線治療の一つです。一般的な放射線治療は、放射線を、病変を含む範囲に対し「面」で照射します。このため、病変部だけではなく、周辺の正常な組織にも大量の放射線が当たり、正常組織に重篤な障害を与えるおそれがあります。
ガンマナイフは、治療装置に球状に埋め込まれた201個のコバルト60からガンマ線を201本の線として焦点(病変部)に照射します。
理論的には「球体の表面から垂線を引くと必ず球の中心を通る」ということです。一本一本の放射線は弱くても、その全てが集まる焦点では201倍の放射線量となり、その他の部分には少量しか当たりません。
具体的には、まず座標を決める装置(フレーム)を頭部に固定します。そのままMRIやCTで撮影し、画像データをガンマナイフのコンピュータに送り、治療計画を設定します。患者さんは台の上に寝ていただきフレームを固定します。後はコンピュータが台を動かして病変部が焦点に来るようにします。最小直径4mm、誤差0.2mm以内で照射可能です。通常は10分前後の照射を数回行って、治療は終了します。フレームさえ付けてしまえば、患者さんは横になっているだけです。
多発した転移性脳腫瘍、手術が難しい場所の脳腫瘍や血管性病変に極めて有効で、まさにガンマナイフの名前の由来になった、「ガンマ線のナイフで切り取ったように治る」のです。ただし、全ての症例に有効な訳ではありませんし、ほかによい治療法がある場合もありますので、主治医の先生とよく相談してください。
2007年9月1日発行 第1471号