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高齢者の弁膜症と最新の治療法
心臓は、全身から戻ってきた血液を肺に送り出し、さらに肺から戻ってきた血液を大動脈経由で全身に送り出す大事なポンプです。
心臓には、右心房と右心室、左心房と左心室という4つの部屋があり、各部屋の出口には4つの弁があります。各部屋がポンプとして拍動すると弁が開いて室内の血液を送り出し、その直後に弁は閉鎖して送り出した血液が逆流しないようにします。弁膜症には弁が狭くなる狭窄(きょうさく)症と、正しく閉鎖できない閉鎖不全症の二つに分けられます。
特に高齢などにより動脈硬化が進行して、心臓の左心室と大動脈の間にある大動脈弁が狭くなる大動脈弁狭窄症が増加しています。高血圧や高脂血症、糖尿病の方は、気が付かないうちに大動脈弁狭窄症が進行する場合があり、心臓に負担がかかったり、心不全になって息切れが生じたりします。また、心房細動という不整脈が起きることもあります。
最近の大動脈弁狭窄症の治療では、弁を交換する手術方法以外に、カテーテル治療だけで治すことも可能になりました。また心房細動が発症すると、特に左心房の中の血流がよどんで血液が固まることで血栓ができ、生じた血栓が脳や全身に飛んで血管を詰まらせます。最近は血栓の発生を予防する薬が新たに開発され、塞栓(そくせん)症の防止が容易になりました。
息切れや不整脈などの症状が気になる方は早めに医師の診察を受けてください。
2018年4月1日発行 第1870号