医学メモ 「脳卒中のリハビリテーション」
~患者さんを生涯支えるもの~
 日本人がなりやすい病気の一つに、「脳卒中」があります。脳卒中とは、突然、脳の血管が詰まったり(脳梗塞)、破れたり(脳出血、くも膜下出血)する病気です。症状には、手足が動かせなくなる、うまく話せなくなる、体がふらつく、食べ物が飲み込めなくなるなどがあります。人が生活していく上で、歩く、話す、食べる、手足を動かすには、脳からの指令が必要です。しかし、脳卒中になると、これがうまく伝わらず、色々な神経症状が表れます。脳卒中になった患者さんのリハビリテーションには、病状が安定するまでの急性期(約1~2か月間)に、失った機能を回復しやすい状態にするものや、病状が安定し、失った機能を最大限に回復させ、後遺症として固定するまでの回復期(約6~8か月間)に積極的に行うものがあります。このように、脳卒中のリハビリテーションは、再び社会生活に戻り、その人らしく暮らせるよう、生活の質を高めることが目的です。訓練には、食事・排泄・整容・更衣・入浴など、生きていく上で最低限必要な日常生活動作を改善するものや、趣味活動・社会復帰を容易にするものまで幅広くあります。更に、「生活期リハビリテーション」があります。これは、残りの長い人生を、その人らしく生きるために、経済的支援や生活環境整備などを行う総合的な支援です。これには、後遺症を悪化させず、新たな障害を作らないことも必要で、患者さんが生涯を終えるまで支えていくものです。