医学メモ「AED(自動式体外除細動器)」
 私たちは、急に呼吸が止まった人や、脈がなくなった人に突然遭遇するかも知れません。そのようなときに以前は、人工呼吸や心臓マッサージが行われてきました。しかし、心臓が正常なリズムを失った状態(細動)をこれらの方法で回復させることは困難で、一刻も早く細動を取り除く「除細動器」で心臓に電気ショックを与える必要があります。この除細動器の使用は医師や救急救命士などにしか許可されていませんでしたが、16年7月からAED(自動式体外除細動器)の使用が一般の方でも行えるようになりました。
 AEDは重さが2~3㎏と軽量で、持ち運びは簡単です。使用の際、医学的専門知識はほとんど必要としません。電源を入れると、音声で指示があり、それに従って簡単な操作を行うだけです。まず、パッドという手のひらサイズの厚めのシールを、倒れている人の胸部に2枚貼ります。すると、コンピュータが自動的に心電図を解析し、除細動が必要かどうかを判断してくれます。最後に指示に従い放電ボタンを押すだけです。
 心臓が停止した場合に助かるチャンスは、1分経過するごとに10%ずつ失われ、10分後にはほとんどの人が回復不能となります。初めの3~5分間がとても大切です。AEDを使用することにより、飛躍的に救命率は向上します。