医学メモ「甲状腺の病気」
 甲状腺は喉仏の下あたりにある小さな臓器です。この甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンは、全身の代謝を調節する働きをしています。 
 甲状腺の病気は大きく2つに分けられます。一つは甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気で、代表的なものにバセドウ病があります。甲状腺ホルモンが多くなり過ぎると新陳代謝が高まり、エネルギーの消費が増えます。そのため、じっとしていても運動しているときと同じ状態になり、心臓がドキドキする、落ち着かない、疲れやすい、体重が減るなどの症状が出ます。また、眼球が出る、首が腫れるという症状が出る場合もあります。治療法としては、薬物療法・放射線療法・手術があります。
 もう一つは、甲状腺ホルモンが不足する病気で、代表的なものは慢性甲状腺炎(橋本病)です。特に女性に多くみられます。炎症により甲状腺の細胞が破壊され、甲状腺ホルモンの生成が低下します。甲状腺ホルモンが不足すると、疲れやすい、寒く感じるようになる、便秘・食欲低下や皮膚が乾燥しやすくなるなどの症状が出ます。治療は、薬で甲状腺ホルモンを補充することです。
 ホルモンの病気は、体のいろいろなところで症状が出ます。そのため見過ごされたり、ほかの病気と間違われることがよくあります。血液検査で知ることができますので、気になる症状があれば医療機関で受診してください。