医学メモ「乳がん検診」
 乳がん検診の目的は早期に乳がんを発見し、乳がんによる死亡率を減少させることです。検診で何らかの所見が得られた場合には専門医での診察をお勧めしています。
 乳腺専門医は視触診・マンモグラフィー(乳房レントゲン撮影)・超音波検査の3つを必ず行います。
 乳がん検診では、この3つの検査を行えば効果的だと思われますが、費用などの問題もあるため、今のところ3つの検査すべての実施は難しい状況です。区の乳がん検診では、平成2年度からマンモグラフィーではなく超音波検査と視触診を検診に採用しましたが、マンモグラフィーと超音波検査とではどちらが有用なのかという問題が出てきます。どちらも高い確率で乳がんを発見できますが、マンモグラフィーは少量のレントゲン照射が必要であること、乳腺が厚い閉経前の方には役に立たないことがあります。一方、超音波検査では、レントゲン照射はしませんが、腫瘤を形成しない微細石灰化を伴う乳がんを発見しにくいことがあり、検診にはどちらが有用かを一概に結論付けることはできません。
 区の乳がん検診は平成12年9月、日本対ガン協会より表彰されるなど、高い精度を維持していますので、区民のみなさんには安心して検診を受けていただきたいと思います。超音波検査による検診は非常に小さな病変を発見することができるため、乳がん以外の病変も多く見つけ出しています。また、検診で所見がある方を対象に乳がん検診の説明会を開催していますので、ぜひ参加してください。
 時々、自分の乳房を注意深く触れ観察し、しこりを発見した場合や何らかの違和感・心配事がある場合などは、早急に専門医による診察をお勧めします。